鬼は外、福は内

節分の日、家族で豆まきをした。
子どものころは、鬼役を決めて、
わいわいと豆を投げ合ったものだけれど、
大人になると豆を撒くよりも、
片付けのほうが気になってしまう。

それでも「鬼は外、福は内」と声に出すと、
不思議と気持ちが引き締まる。
冬の寒さを乗り越え、
これから迎える春へと気持ちを切り替える
儀式のようなものかもしれない。

恵方巻きの習慣も、いつの間にか定着した。
黙って一本丸かじりするのはなかなか難しい。
でも、みんなで同じ方向を向いて食べるのは、
ちょっとしたイベント感があって楽しい。

年齢を重ねると、
こうした季節の行事が持つ意味を、
より深く感じるようになる。
豆を撒くことで、心の中の鬼を追い払い、
新しい気持ちで春を迎える。
そんな節分の習慣が、
意外と大事なものに思えてくる。

豆まきをしなくても、
心の中で「鬼は外、福は内」と唱えるだけで、
気持ちは変わるもの。

今年の春は、どんな福が訪れるだろう。

今日も、みなさんの人生が輝きますように。