01
青汁は、ケールや大麦若葉などを使った食品
スプーンで混ぜて作る粉末の青汁。冷凍庫から出して解凍する青汁。店頭では同じ名前で並んでいても、使う植物や作り方は少しずつ違います。
原料も作り方も、商品によってさまざま
青汁に、決まったひとつのレシピはありません。ケールや大麦若葉など、緑色の植物を使った食品の総称で、葉を搾ったものも、水に溶かす粉末もその仲間。1
葉を粉末にしたもの、搾った汁を乾燥させたもの、いくつかの植物を合わせたもの。箱に書かれた原材料を眺めると、その一杯の個性が少し見えてきます。
栄養や機能の表示は、商品ごとに確かめる
同じ青汁でも、栄養機能食品などの表示がある商品と、ない商品があります。働きについての説明は、その商品に認められた内容を読むのが基本です。4
好きな味かどうか。そして、いつもの食事にどんな栄養を添えられるか。原料の名前だけでなく、実際に飲む一杯を思い浮かべると選びやすくなります。
02
青汁の始まりは、身近な葉を生かす工夫から
いまは手軽に飲める青汁も、始まりをたどると、身近な植物を食に生かそうとする工夫がありました。
台所から生まれた、緑の飲みもの
青汁の歴史として知られているのが、遠藤仁郎氏の取り組みです。公式の記録によると、1943年に緑葉を乾燥・粉末化する工夫を始め、翌年、妻のヒナ子さんが「青汁」と名付けたとされています。9
その後、ケールを使う青汁や、冷凍・粉末の商品へ。続けやすい形を探す歩みが、今日の選択肢につながっています。
- 1943緑の葉を乾燥し、保存して食べる
食べものが限られるなか、身近な緑葉を無駄にせず蓄える工夫が、乾燥青汁の原型になりました。
- 1944生の緑葉をしぼり、「青汁」と呼ぶ
たくさんの葉を食べる代わりに、しぼり汁として飲む形が生まれました。
- 1954ケール青汁が誕生する
遠藤仁郎がアメリカからケールの種を入手。ケールを使う青汁の普及活動が本格化しました。9
- 1962~
生搾りから冷凍・粉末へ、青汁の広がり
冷凍庫にしまっておく一杯も、必要な分だけ水に溶かす一杯も。いまは味だけでなく、用意する時間や保管場所からも選べます。
03
ケール、大麦若葉。葉が変わると、味わいも
すっきりした味が好き。野菜らしい風味を楽しみたい。好みの手がかりになるのが主な原料です。味は配合や加工でも変わりますが、よく使われる葉の特徴を見てみましょう。
| 主原料 | どんな植物? | 味わいの傾向 | 表示で見るところ |
|---|---|---|---|
| ケール | キャベツやブロッコリーと同じアブラナ科の葉野菜 | 青葉の香りや苦みを感じる商品がある | 葉を搾ったものか、粉にしたものか。一杯の栄養も見る |
| 大麦若葉 | 大麦が穂をつける前の若い葉 | 抹茶に似た穏やかな風味の商品が多い | 大麦の実ではなく若葉。単一原料か、ほかの素材との配合か |
| 明日葉 | セリ科の多年草で、葉や茎を利用する | 独特の香りやほろ苦さが出ることがある | 葉・茎の使い方、配合割合、飲みやすさを整える副原料 |
| 桑の葉 | クワ科の樹木の葉 | お茶のような香りを感じる商品がある | 一般食品か保健機能食品か。機能をうたう場合は対象成分と量 |
同じ葉を使っていても、飲み心地は商品ごとに違います。この表は味の傾向を知る手がかりに。甘みや香りは、ほかの原材料でも変わります。
抹茶や果物を合わせたものも
抹茶の香りを添えたり、果物で甘みを加えたり。食物繊維やビタミンなどを組み合わせた商品もあります。飲みやすさと中身の両方を見て、好みに合うものを探しましょう。
主にどんな材料を使っているかを知るなら、原材料名の最初のほうへ。原則として、使った重さの多い順に並んでいます。ただし、葉をそのまま使う場合と、搾って濃縮する場合とでは一杯に含まれる栄養も変わるため、並び順だけでは栄養量まで判断できません。3
04
葉をそのまま粉末にする青汁と、搾って作る青汁
「粉末」と書いてあっても、葉を丸ごと粉にするものと、搾った汁を乾燥させるものがあります。作り方を知ると、口当たりの違いも少し想像しやすくなります。
乾燥した葉を細かくするタイプ。葉の繊維を含みますが、一袋の量や粒度、配合原料は商品ごとに違います。
生葉をしぼった液を乾燥させるタイプ。青葉の風味を生かしやすい一方、しぼりかすに残る成分もあります。
解凍または開封して飲むタイプ。水へ溶かす手間が少ない反面、保管場所や持ち運びを考える必要があります。
水に溶かさず摂れる形。飲み物としての満足感とは異なり、摂取量が増えすぎないよう表示どおりに使います。
作り方によって、食物繊維や口当たりが変わる
葉を丸ごと使うか、搾って使うかで、残る食物繊維や飲み心地は変わります。どちらかひとつを正解にするより、好みの味わいと、栄養成分表示の両方を見てみましょう。
05
栄養が気になったら、箱を裏返して
青汁の栄養を知る手がかりは、箱や袋の「栄養成分表示」。原料の葉100gではなく、自分が飲む一袋や一日分で、何をどのくらいとれるのかがわかります。食物繊維やカルシウムなど、気になる項目から見てみてください。
数字の読み方を確かめたい方には、青汁の栄養成分表示を、一日分で比べる図解も用意しています。100g当たりと一袋当たりの違いを、計算例で見ていきます。
- 01一日当たりの摂取目安量を確認する
一袋なのか二袋なのか、液体なら何mlなのかを先に見ます。内容量と、一日に飲む目安量は同じとは限りません。
- 02一日分の栄養量にそろえる
「100g当たり」と「一袋当たり」をそのまま比べないようにします。実際に飲む一日分へ換算すると、差が見えやすくなります。
- 03気になる栄養を、ひとつ選ぶ
食物繊維、カルシウム、ビタミンなど。自分が気になる欄から、一杯にどのくらい含まれるかを見てみます。
- 04材料の欄も、もうひと目
果汁や甘みを添えた商品なら、その材料も見てみましょう。栄養の数字と一緒に読むと、一杯の中身が伝わってきます。
原料の葉100gの栄養と、青汁一杯の栄養は別のもの。飲む商品の表示を頼りにしましょう。
06
青汁は、いつもの食事に添えるもの
忙しい朝や、献立がいつもと違う日。食生活を気にかけるきっかけとして、一杯を取り入れる方法もあります。青汁は、食事に添える食品のひとつです。
いつもの食事に、手軽に添えられるものとして
自分の食事に何を添えたいか。普段よく食べるもの、あまり食べないものを思い浮かべると、青汁を選ぶときの手がかりになります。補える栄養は商品によって違うので、気になる栄養の量は商品の表示で確かめて。
毎日の土台は、いろいろな食品を組み合わせた食事。体を動かすことや休むことも含めて、暮らし全体で考えたいですね。2
青汁だけで、野菜の代わりにはできません
歯ざわりや香り、料理する楽しみも、野菜の魅力。国が掲げる野菜摂取量の目標は一日350g。青汁をそのまま同じ重さの野菜に置き換えることはできません。5
「野菜○g分」といった表示も、原料の使用量なのか、特定の栄養の比較なのかで意味が変わります。青汁を飲む日も、いつもの野菜料理は楽しみましょう。
青汁は薬ではなく、食事を補う食品
青汁は食事を補う食品で、薬ではありません。体調の悩みが続くときは、食品だけで解決しようとせず受診してください。
07
野菜ジュースやスムージーとは、どう違う?
朝のテーブルに並ぶ緑の飲みもの。その日の気分や食事に合わせて選べるよう、違いをざっと眺めてみましょう。
| 選択肢 | 特徴 | 得意なこと | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 野菜料理 | 種類、切り方、加熱法を選べる | かさ、食感、彩りを含めて食事を作る | 一種類へ偏らず、料理全体の味付けも見る |
| 青汁 | 緑葉植物を中心に、粉末・液体などで摂る | 少ない手間で、表示された栄養を補う | 原料、加工法、一日分の栄養、注意事項 |
| 野菜ジュース | 複数の野菜や果物を液体で飲む商品が多い | 開けてすぐ飲め、味の選択肢が広い | 果汁、糖質、食塩、食物繊維、一回量 |
| スムージー | 家庭では野菜や果物をミキサーで混ぜる | 材料と量を自分で選び、食感も残せる | 果物や乳製品を含む全材料と、一杯の量 |
噛んで味わいたいとき、さっと飲みたいとき。食事や好みに合わせて、取り入れ方を選べます。
08
私に合う一杯を選ぶ、六つの手がかり
たくさんの商品を一度に比べるのは大変。まずは「すっきりした味が好き」「朝にさっと作りたい」など、自分が大切にしたいことをひとつ決めてみませんか。
- 目的野菜を意識する習慣、特定の栄養素、飲みやすさなど、優先順位を一つ決める
- 原材料名主原料と、その次に何が入っているか。アレルゲンや苦手な甘味料も確認する
- 栄養成分一日分の栄養量に直し、同じ単位(g・mgなど)で比べる
- 表示区分一般食品、栄養機能食品、機能性表示食品、特定保健用食品のどれかを見分ける
- 続けやすさ味、溶けやすさ、保管、持ち運び、一日当たりの費用を自分の生活へ置き換える
- 情報の透明性製造者・販売者、問い合わせ先、摂取目安量、注意事項、分析値が確認できるかを見る
「国産」「国内製造」は、どこを指す言葉?
「国産」と「国内製造」は、似ているようで別の意味。「国産」は原料の産地を示し、加工原料の「国内製造」は日本で加工したことを示します。国内で作った加工原料でも、もとの農産物が国産とは限らない、という違いです。産地で選ぶときは、表示がどの原料を指すかまで確かめたいところ。8
値段や「無添加」だけではわからないこと
高価だから栄養が多い、あるいは自分に合うとは限りません。「無添加」も、何を使っていないかを伝える表示で、栄養の多さを示すものではないのです。材料や栄養を確かめたら、味と一日分の費用にも納得できるものを。2
09
青汁の量・飲む時間・おいしい作り方
朝食に、昼食に、ほっとひと息つく時間に。青汁を飲む時間に、すべての商品に共通する正解はありません。自分の生活の中で、用意しやすい場面を探してみましょう。
量は、商品の目安を手がかりに
一日何袋、水はどのくらい。まずはパッケージの案内に沿って作ります。多く飲めばよいというものではないので、目安量の範囲で楽しみましょう。
朝に限らず、続けやすいひとときへ
時間帯ごとの効果を期待するより、生活の流れに合う場面を選びます。青汁を飲むタイミングの決め方では、朝食や休憩に取り入れる例、飲み忘れた日の考え方をまとめています。
朝食と一緒に
コップを出す流れへ組み込みやすい時間です。青汁だけで朝食を終えず、主食やたんぱく質も合わせます。
食事の一杯として
昼食や夕食の飲み物にすると忘れにくくなります。機能性表示がある商品は、指定されたタイミングを優先します。
ほっとひと息つく時間に
お茶を用意する流れに、青汁の一杯を加える方法もあります。牛乳や果物を合わせる場合は、その分の栄養も一緒に考えます。
水のほか、牛乳や豆乳で楽しむなら
牛乳や豆乳を合わせると、味や口当たりが変わります。加える飲みものの栄養やアレルギーにも気を配って。お湯が使えるかどうかは、商品の作り方に従ってください。
10
服薬中や食事制限がある方へ。飲む前の注意点
毎日口にするものだからこそ、体調や薬との相性も大切に。次に当てはまる方は、飲む前に確認しておきましょう。
ワルファリン服用中は、青汁を避けるよう指導される
青汁に含まれることのあるビタミンKは、抗凝固薬ワルファリンの作用を弱めるおそれがあります。PMDAは、ワルファリン服用中の青汁摂取を控えるよう案内しています。6飲む間隔を空ければよいと自己判断せず、医師または薬剤師の指示に従ってください。
腎機能が低下している方、食事制限がある方
腎機能が低下している方は、カリウムの摂取制限が必要な場合があります。7青汁のカリウム量は商品ごとに違うため、栄養表示を持参し、医師や管理栄養士へ確認してください。水分制限、たんぱく質制限などがある方も同様です。
治療中、妊娠・授乳中、子どもや高齢の方
健康食品と医薬品の併用、妊娠・授乳中の濃縮素材、子どもや高齢者の摂取は、商品ごとに判断が必要です。複数の健康食品を重ねると、同じ成分を知らないうちに多く摂ることもあります。利用中の商品をまとめて、医師や薬剤師へ伝えてください。
体調が変わったら、いったん中止する
発疹、かゆみ、息苦しさ、強い腹痛、吐き気、下痢など、いつもと違う症状が出たら飲むのをやめます。息苦しさや意識の変化など強い症状がある場合は、すぐに医療機関へ。受診時には商品パッケージと、飲んだ量・時間を伝えます。
治療中の薬を自己判断で減らしたり中止したりして、青汁へ置き換えることはできません。青汁を始めたいときは、薬を処方した医師または薬剤師へ、商品名と栄養表示を見せて相談してください。
11
青汁のよくある質問
青汁は毎日飲んだ方がよい?
商品の案内に沿った量で、自分の生活に合うペースを選びましょう。飲んで体調に変化があったときは中止し、必要に応じて医師へ相談してください。
青汁だけで野菜不足は解消できる?
青汁一杯で、いろいろな野菜料理をすべて置き換えることはできません。いつもの食事に添える食品として、野菜料理も一緒に楽しみましょう。
青汁は食前と食後、どちらがよい?
すべての青汁に共通する決まりはありません。商品に指定がある場合は、その飲み方に従ってください。
水とお湯、どちらで溶かす?
まずはパッケージの作り方を見てください。お湯が使えるかどうかは商品によって違います。指定がなければ、飲みやすい温度の水で用意してみましょう。
青汁と野菜ジュースはどちらがよい?
飲みたい味や、補いたい栄養から選んでみてください。どちらも商品によって中身が違うので、原材料と一回分の栄養が手がかりになります。
ケールと大麦若葉はどちらがよい?
どちらの葉でも、配合や作り方によって味は変わります。好みの味か、一日分の栄養はどうか、用意しやすいか。実際の商品で比べてみましょう。
フルーツ青汁なら果物も摂れる?
使う果物や量は商品によって違います。名前や香りだけで果物一皿分とは考えず、原材料や栄養の表示を見てみましょう。
青汁は子どもも飲める?
年齢、原料、アレルゲン、カフェイン、甘味料、一日量によって判断が変わります。対象年齢が示された商品を選び、治療中やアレルギーがある場合は小児科医へ相談してください。
作り置きしてもよい?
溶かした後の保存条件は商品ごとに違います。特別な表示がなければ、飲む直前に作り、長時間室温へ置かず早めに飲み切る方が安心です。
値段が高い青汁ほど栄養が多い?
値段の高さだけでは、栄養の多さはわかりません。一日分の栄養と費用に、好みの味や作りやすさも重ねて選びましょう。
まとめ
好きな一杯が、暮らしになじんでいく
朝食の隣に置きたい、すっきりした一杯。ひと息の時間に飲みたい、まろやかな一杯。原料や栄養を知ることは、そんな好みを見つける手がかりにもなります。自分の味覚と暮らしに合うものを、ゆっくり選んでみてください。
作る手間を少なくしたいなら、個包装の粉末も候補のひとつ。飲む分を取り出して、水に溶かすだけ。栄養や原料へのこだわりと、朝の台所での用意しやすさ。その両方から選ぶと、毎日の一杯を思い描きやすくなります。
青汁の原料にも使われるブロッコリースプラウトについては、「ブロッコリースプラウトとは?」で、栄養、研究、食べ方、安全性、自宅栽培まで詳しく案内しています。
参考資料
- 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報 青汁」原資料を見る
- 消費者庁「健康食品(一般の方向け)」原資料を見る
- 消費者庁「食品表示基準Q&A 第2章 加工食品」原資料を見る
- 消費者庁「保健機能食品について」原資料を見る
- 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「野菜1日350gで健康増進」原資料を見る
- 医薬品医療機器総合機構「ワルファリンを飲んでいますが、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を避けるように指導されました。なぜですか?」原資料を見る
- 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「カリウム」原資料を見る
- 消費者庁「加工食品の原料原産地表示制度に関する消費者向けQ&A」原資料を見る
- 遠藤青汁グリーンライフ「青汁と遠藤青汁グリーンライフの歩み」原資料を見る
- キューサイ株式会社「キューサイとケールのあゆみ」原資料を見る
本文・構成の見直し:2026年9月8日。制度、商品表示、公的情報は更新される場合があります。購入時は、手元の商品に記載された最新の表示を優先してください。